金継を依頼する際の注意点…続き

金継(きんつぎ)を依頼する際に気を付けていただきたいことを、金継をまだよく分からない方への注意喚起として、前回書かせていただきました。

今回は実際に私が受けた直しの器で起きたことを少し書かせていただきます。

以前お預かりした器で、既に施されている金継が剥げているものをお預かりして、修理させて頂いたことがありました。金継の先生が直したと伺っていましたが、接着剤で適当に接着されていた上に、表面の金は金ではなく、金の代用粉のようなもので仕上げてあり、爪でちょっとひっかいただけで取れてしまうものでした。これをちゃんとした金継だと言ってお金を取っていることに呆れてしまいました。

そのようなケースは稀だと思いますが、事実そういうこともあるのです。(ちなみにお預かりした器は本漆&金で仕上げて先日納品いたしました。すでに直しがしてあるものを剥がして金継をやり直すのは、結構大変なのです)

勿論誠実でない仕事をしている人が良くないとは思いますが、どんな金継がきちんとしたもので、そうでないか、まだまだ世間に金継がきちんと理解されていないから故、そういう仕事をしても見過ごされてしまっている現状なのかなと思っています。

オレオレ詐欺、ならぬ金継詐欺に遭わぬよう、皆さまもご注意ください。

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*写真の器の直し:銀継

*金継のご依頼はa.mano4103@gmail.com、もしくは東京都港区の器屋さん、百福までお願いします*